TOKYO MARTECH BLOG

MarTechのトレンドや要素技術、各種サービスについて取り上げて紹介していきます。

「CDP」(Customer Data Platform)とは何か

注目の集まるCDP

日本でも良くその名前を聞くようになった「CDP」(Customer Data Platform)。世界的には2016年後半から徐々に注目が集まるようになったようです。

2018/4/24-4/25にアメリカのSanJoseで開催されたMartech Conferenceのセッション「Navigating the CDP Landscape」では、このCDPについてCDP InstituteDavid Raab氏が非常にわかりやすいセッションを行っていました。

ここではそのセッションを翻訳する形でCDPについて取り上げます。

CDPの定義

CDPの定義は

Marketer-driven system that creates a unified, persistent customer database accessible to other systems

とされています。 そのポイントは下記の4点です。

  • 早く、低コスト・低リスクに利用できるようパッケージ化されている(結果、マーケッター・ドリブンとなる)
  • あらゆる収集元からデータが集まり、顧客管理のために統合されていること
  • 永続的な顧客データベースであること
  • 他のシステムと簡単にデータ連携でき、混乱なくシステム拡張できること

他のツールとの違い

他の類似ツールとの違いを上記のポイントに沿って導き出してみると下記の通りです。

パッケージ性 統合性 永続性 連携性
CDP ◯     ◯     ◯    
DWH × ◯     ◯     △    
DMP ×     ◯     ◯    
タグマネージャ ×     ×     ◯    
MA/CCCM △     ◯     ×    

ユースケース

CDPのユースケースは下記の通りです。

データ管理

  • 複数のウェブサイトからデータを収集する
  • 顧客候補リストをインポートし保存する
  • アドレスを正規化する
  • システム横断で同一の顧客を名寄せする
  • 重要な顧客側のイベントを発見する

分析

  • 検索連動側広告のパフォーマンスを分析する
  • 理想的な顧客プロフィールを構築する
  • 顧客セグメントと顧客ペルソナを定義する
  • 顧客ごとに次のお勧め商品を見つける − 解約リスクの高い顧客を見つける
  • 複数のマーケティングプログラム間のアトリビューションを評価する

エンゲージメント

  • GDPRへの同意取得をサポートする
  • 類似オーディエンスへの広告配信のためにDMPにオーディエンス情報を送る
  • DMPにリターゲティングのためにウェブ訪問者情報を送る
  • ウェブコミュニケーションにおける最適なコンテントを選択する
  • カスタマージャーニーにおける現在のステージを共有する
  • チャネル間での顧客接触のフリークエンシーを制限する

CDPの特徴

CDP選定のプロセス

下記の手順で選定をしていくのが良いでしょう。

  1. 戦略決定
  2. プログラム策定
  3. ユースケース抽出
  4. (CDPに必要な)要件定義
  5. ビジネスケースの作成
  6. ベンダー選択
  7. 導入実施

注意すべきは、「ユースケースによりCDPに必要な要件は変わる」ということです。 例えば、BtoBビジネスの場合、下記の2つと要件は必要です。

  • アカウントレベルのデータ
    • システムは企業の請求先ごと、そのなかの個々の担当者ごとに異なるレコードを保持する必要があります。請求先情報は個々の担当者情報とは別に更新されなければなりません。レポートや分析も同様に両方のレベルで統合されなければなりません。
  • リード情とアカウント情報のマッチング
    • 企業名や住所、メールドメインや電話番号により個々の担当者情報をアカウント情報と紐付ける必要があります。これができない場合には外部のベンダーにバッチ処理を外部化する必要があります。

他にユースケースにより必要な要件は下記の通りです。

  • ウェブサイト
  • モバイルアプリ
  • デジタル広告
  • オフライン
    • 正確な郵便番号データ
    • 名前と住所のマッチングシステム
  • 分析
    • セグメンテーション
    • 自動予測
  • エンゲージメント
    • コンテンツ選択
    • 複数段階のキャンペーン
    • リアルタイムのインタラクション

ベンダー選定にあたってのポイントは下記です。

  • シナリオを評価ツールとして有効活用しましょう。
  • 疑問がある場合にはPoC(Proof of Concept)の実施が有用です。
  • リファレンスは大体の場合使わない前提でいましょう。

そのうえで評価マトリックスに基づいた評価をすることで最終意思決定に繋げることができるでしょう。